島根で頑張る人

『島根で頑張る人』は県内で活動する人にスポットを当て、考え方や経験から活動に迫るコーナーです。スタッフの「学び」も兼ねて取材させていただいています。

しまねで頑張る人イメージ

人と人とをつなぐマーケット

今年の7月で2周年を迎えたSunday Market CiBO。毎月第4日曜日に出雲市内でマーケットを開催している。出店者さんの多くは出雲市内の農家さんや食に関わっている方々。CiBOのメンバー自ら出店してくれる生産者さんと直接やり取りを行い、信頼関係を築きながら、安心安全なものを提供してもらっている。マーケットには毎月平均12~14の出店者さん、お客さんも300人を超えるという。このSunday Market CiBOの代表をつとめるのが板倉さんだ。

マーケットは天候に大きく左右されるため、屋外での開催が難しいと判断した場合は屋内に変更したり、7・8月は暑さを考慮して夕方の開催にしたりと工夫している。開催頻度は期間があきすぎると忘れられてしまうことから月1回に定着。板倉さんは「毎回どれくらいのお客さんが来てくれるか不安でいっぱい」と言いつつも、定期的な開催により周囲の認知度も高まり、多くのお客さんで賑わいを見せている。

マーケットでは子どもや男性でも参加しやすいワークショップの開催や、出店数が少ない時は「給食」と題し出店者さんの食材を使った食事の提供を行うなど、出店者さんもお客さんもみんなが楽しめるよう、そしてまた来たいと思ってもらえるような工夫をしている。最初は若い世代のお客さんが多かったが、これらの工夫の成果もあり、男女を問わず幅広い年齢層の方が足を運んでくれているという。

マーケットでは生産者さんの顔を見ることができるため、お客さんと生産者さんの出会いの場となっている。人と人とがつながることで地元の食材の良さや、生産者さんの思い、お客さんの声など、新たな発見も多いという。そして、そんな地域のつながりや魅力に引き寄せられ、多くの方々がリピーターとなって訪れてくれているようだ。

「マーケットに訪れた人たちにコミュニケーションが生まれ、笑顔が増えていくことが嬉しい。自分たちの活動の充実感につながり、次回に向けてやりがいを感じる」と板倉さん。CiBOのメンバーにとって、このマーケットは食を通して人と人とをつなぐ場所であり、今後はコミュニティが醸成される場所になればとの思いで活動している。

(T)