島根で頑張る人

『島根で頑張る人』は県内で活動する人にスポットを当て、考え方や経験から活動に迫るコーナーです。スタッフの「学び」も兼ねて取材させていただいています。

しまねで頑張る人イメージ

“ネットワーク”が財産

石見地域の歴史や文化、食などを体験できる期間限定の地域体験プログラム「いわみん」。会社や個人など有志で構成する実行委員会の事務局を担う伊藤さんは、江津市へUターンして7年目を迎える。

平成25年からスタートし、これまで提供したプログラムは617、総勢7,880名が参加した。プログラムを提供するパートナーは昨年は87団体(人)にのぼり、「いわみん」がきっかけでカルチャースクールを開講した人、体験がきっかけで就職に繋がった人など、地域へ及ぼす効果は様々だ。

「いわみん」を始めるきっかけの一つは東京在住時にオンパク※をテレビで見たこと。すぐにでも島根に戻って始めたいと思ったが「東京にいるからこそ出来る準備をしてからUターンしよう」と決め、社会起業や地域コミュニティ活動に関心のある人が集まる塾に参加。当初、オンパクの取組みは儲からないと言われたが、塾の参加者や協力者というネットワークを島根に持ち帰ることが出来、今では大きな財産となっている。

県内では、食のプログラムを提供した団体のお店を活用してイベントを実施したり、プログラム掲載がきっかけで地域活動への参加依頼が入ったりし、パートナー同士や地域との連携も生まれている。事務局が積極的に働きかけをしている訳ではないが、プログラムに参加・提供することで自信がつき、自主的な活動に繋がり、ネットワークが広がりをみせている。

これまでの活動を通して感じていることは、年々「いわみん」の信頼度が増していること。その利点を活かしてテストマーケティングの場や地域、行政、教育、福祉分野の人達にもこの場を活用してほしい、と伊藤さんは話す。

今秋の開催に向け忙しい日々が続くが、伊藤さんの活動はこれだけではない。事務所がある天領のまち江津本町で学校、行政、地域、企業と連携し、まち歩きやリノベーションワークショップ等を開催している。また江津市から広島県三次市を繋ぐ、廃線となったJR三江線の活用も同様だ。

今後は、ネットワークの中から生まれた自発的な活動を後押ししつつ、イワミノチカラとして「今やるべきこと、できることは何か」を見極め、“強み”を活かした新たな事業展開を模索しているという。今後の活動に目が離せない。

(K)

※「オンパクとは?」
別府温泉街発祥の交流体験「温泉泊覧会」の略。小規模な体験交流型プログラムを一定期間に集中的に開催。現在は全国で地域活性の手法に取り入れられている