EVENT REPORT

2018 2.25

SATURDAY

地域づくりオールスター祭 2018

イベントレポート

全体の様子と

県外事例

分科会 テーマ4 企業連携

一般社団法人奥出雲地域活性化プロジェクト×株式会社プリアップ

分科会 テーマ1

食・特産品

ときめきの里真砂

分科会 テーマ5

定住・定着

しまね協力隊ネットワーク

分科会 テーマ2 空き家

出羽自治会・波子まちづくり活性化協議会

分科会 テーマ6

若者チャレンジ

しまねソーシャル

デザインスクール

分科会 テーマ3

関係人口

里山照らし隊

昼食の様子と

パフォーマンスタイム

全体の様子

会場:木田暮らしの学校  参加者:195人

 

今回の地域づくりオールスター祭は、初めて石見地域での開催。会場は浜田市旭町にある「木田暮らしの学校」です。

5年前に廃校となった旧・木田小学校。今でも子どもたちの笑い声や廊下を走る音が聞こえてくるような、とっても素敵な木造校舎。

この学校を守り続けることをミッションとして木田地区振興協議会が立ち上がり、日々の管理や暮らしの学校を舞台にした交流事業などに取り組んでいます。

“この校舎は地域の皆の誇りなんだ”

協議会の皆さんがそうおっしゃることが心から納得できるような、素晴らしい校舎を会場に今回のオールスター祭の開催となりました。

「祭の目的」

地域のキーマンのやる気に油をそそぎ、活動に一層の勢いが出ること

「地域づくりオールスター祭りとは」

「地域愛に燃える同志がつながると、おもしろいに決まってるじゃないか!」

日頃、それぞれの地域で活動しているキーパーソン達が一堂に会し、想いを共有し、情報を交換し、新たな繋がりを創る場として毎年開催している「地域づくりオールスター祭」は今年で3回目。

地域のキーパーソンの皆さんのやる気に油をそそぎ、活動に一層の勢いが出ることを目的として開催しています!

県外事例を聞く!

今回のプログラム1発目は、県外事例発表。

講師としてお越しいただいたのは、特定非営利活動法人アクションポート横浜の理事高城芳之さん!

「楽しいからつながる!つながると広がる!~横浜サンタプロジェクトに学ぶつながりの極意!~」と題して講演をいただきました。

 

横浜サンタプロジェクトはサンタになって横浜に笑顔を届ける社会貢献プロジェクト。「横浜を笑顔いっぱいに!」と横浜市内の企業、NPO、市民が集まり実行委員会を結成して2009年より実施されています。様々な仕掛けを通して、地域のつながりと笑顔を創りだす取組みは、島根でも応用ができる部分もあったはず!そして何より、取り組みへの“熱”が参加者の皆さんに伝播したアツい発表でした。

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みんなお楽しみ、給食タイム♪

今回の会場は、元小学校だったということもあり、昼食は懐かしの給食スタイル。

みんな童心に返って、歓談しながら昼食を楽しみました。

献立は、地元旭町のお米、椎茸、黒豆、赤梨などなど自然の恵みをふんだんにつかったおいしいお弁当やいのしし汁から、地元のお母さん手作りのデザートまでフルコース!

オプションメニューとして、缶コーヒーの生みの親である三浦義武氏(島根県浜田市出身)が編み出したこだわりのコーヒーも登場。

地域の味を、みんなで美味しくいただきました!

パフォーマンスタイム

給食タイムの後半には、体育館のステージをつかって島根県内各地でライブ活動を展開されているゴマハチさんによるパフォーマンス!島根県や田舎をテーマにした曲をご披露いただき、ラストはみんなで「イェイ、イェイしまね!」と大合唱♪

参加者が一体となった瞬間でした。

分科会で県内事例について語り合おう!

地域づくりオールスター祭のメイン企画でもある分科会。今回は、6つのテーマごとに県内各地から発表団体が集まりました。参加者のみなさんには、55分間×2回転で、興味ある分科会を2つ選んで参加していただく仕組みです。

それぞれの分科会の様子をご紹介します!

【分科会テーマ①:食・特産品】ときめきの里真砂

ファシリテーターは、シマネプロモーション三浦大紀さん。

真砂では地域住民全員が構成員である「ときめきの里真砂」と保育園・地域商社の連携により、長年農産物や食への取り組みを進めてこられました。さらに、最近では、マコモをテーマにした商品開発や、地域商社「有限会社真砂」による「はむ(昔の伝統食)」など新たなチャレンジも実行中!

≪POINT≫

・地域が一体となる仕組みづくり

・あくなき新たなチャレンジへの姿勢

【分科会テーマ②:空き家】

出羽自治会・波子まちづくり活性化協議会

ファシリテーターは、中山間地域研究センターの檜谷邦茂さん。

檜谷さんの分析による、島根県内の空き家の動向についてレクチャーを受けた後、2組織の空き家対策について、取り組み内容やこれからの展望を説明していただきました。どの地域でも空き家問題への課題意識は高いようで、多くの参加者で賑わいました。

≪POINT≫

・強い問題意識を持つ

・問題意識を地域住民が共有する

【分科会テーマ③:関係人口】里山照らし隊

ファシリテーターは、ローカルジャーナリスト田中輝美さん。

おもてなしする側・される側が分かれ、おもてなしする側が疲れてしまう「交流人口」ではなく、作業などを共にする仲間として加わり、双方にメリットのある関係が「関係人口」である、という言葉の定義を皆で共有した上で、全国的に関係人口への注目が集まっていることについて事例を交えてお話いただきました。

 

今回の取り組み事例発表団体である里山照らし隊は、草刈り応援隊という取組み等で関係人口を獲得。草刈りや交流を楽しみに来ている若者たちが多くいて、それが継続していることを発表されました。

 

質疑応答も盛んで、継続するポイントについては、「疲弊しつつある地域であればあるほど、自分たちのマインドを高めることが必要で、美味しい食事を一緒にし、楽しみながら活動を続けていくことが大切」と締めくくられました。

≪POINT≫

・関係人口という考え方の正しい理解

・楽しみながら活動を続ける

【分科会テーマ④:企業連携】

一般社団法人奥出雲地域活性化プロジェクト

×株式会社プリアップ

ファシリテーターは、合同会社GIFTの田中学さん。

奥出雲町追谷地区と関東の会社の連携事例として、「源流仁多米こしひかり」のECサイトでの販売や棚田のライトアップイベントなどの取組を発表いただきました。

 

株式会社プリアップの運営するサイト上では、追谷地区のお米が5キロ4,672円という高値で販売。追谷地区で開催するライトアップイベントには、株式会社プリアップからLEDライト1万本近くの提供をされています。

この地区を応援した理由として、地域の人たちの地域への当事者意識や主体性を挙げられました。会社にとって、地域に貢献することは社員の誇りにも繋がるんだそう。

≪POINT≫

・取組む地域側の当事者意識

・企業の地域貢献は社員の誇り醸成にも繋がる

【分科会テーマ⑤:定住・定着】

しまね協力隊ネットワーク

ファシリテーターは、(一社)小さな拠点ネットワーク 白石絢也さん。

前半は、3月末で地域おこし協力隊を卒業する2人が、UIターンしてきた感想も交えながら、これまでの活動を事例発表。

後半は、しまね協力隊ネットワークの皆さんが考案された、RPG(Rural People Game)を使ったワークショップを実施しました。

グループ毎に移住者カードを引き、そこに描かれた移住者像(例:60代夫婦の移住希望者)に対して、受け入れるために懸念されること・必要なことを議論しました。

移住者カード毎に移住者像が異なるため、グループで交わされる意見も全く違うものに。そして、参加者には、移住者と受入側双方の立場の方々が混じっていたため、お互いに視点が異なり、気づきが多くある時間となりました。

≪POINT≫

・移住者によって定住のために必要なサポートは変わる

・移住者側と受入側、双方の視点を持つ

【分科会テーマ⑥:若者チャレンジ】

しまねソーシャルデザインスクール

ファシリテーターは、しまねソーシャルデザインスクールおき校の講師を務めた石川孔明さん。

1回転目、2回転目とそれぞれ地域で、コトおこしに立ち上がった2人の挑戦事例の発表を聞きながら質疑応答で話を深めました。

 

1回転目のサブテーマはクラウドファンディング。海士町の大野さんは菓子製造販売をするためのキッチンを確保するために、隠岐の島町の吉田さんはオキシャグナゲという花の固有種を守るための商品開発のために、クラウドファンディングに挑戦されました。2人の取組み内容はもちろんのこと、どのように共感してくれる仲間や応援者を巻き込んだか、という部分に参加者の注目が集まりました。

 

2回転目のサブテーマは図書館を核にした居場所づくり。大田市の西嶋さんは、文化難民が集えるサードブレイスをつくるプロジェクト、邑南町の森田さんは三江線廃線後の民泊需要創出なども狙った本を軸にした交流の場づくりのプロジェクト。どちらも「本が好き」という思いの強さや、ターゲットが明確(西嶋さんのターゲット:文化難民だった自分の妻、森田さんのターゲット:鉄道ファン)であったことが成功の要因の一つのようでした。

≪POINT≫

・クラウドファンディングはサイトに載せて終わりでなく、営業活動が肝

・自分の思いの強さと行動力

分科会が終わり、充実した表情の参加者のみなさん。その後は、各分科会のファシリテーターの皆さんから、分科会での様子や語りポイントについて全体へのフィードバックタイム。

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大名刺交換会♪

そして、最後のプログラムである大名刺交換会。

今回の会場は元小学校ということもあり、名司会の音頭のもとフォークダンスで交流を楽しんだうえで、名刺交換がスタート。

たくさんの繋がりが生まれていました。

最後に・・・

ご参加いただいた195人の参加者の皆さんは、住む地域も活動分野や取り組む地域課題も様々。だけど、「想いの強さ」が共通しているからこそ、交流をすると繋がりやすく、ともに尊敬しあい学びあえる関係になりやすいように感じています。

 

地域づくりは、とかく自分の活動範囲内でひたすら向き合い続ける、というやり方になりがちで、「他の地域を見る」「他から学ぶ」という機会は、普段あまりありません。この地域づくりオールスター祭に参加し、他地域・他分野のキーパーソンたちを知り、繋がり、学ぶことで、参加された皆様のやる気に火をつき、これからの活動の背中をおす一助になれていると嬉しく思います。

 

これからも私たち定住財団は、今回の地域づくりオールスター祭のように、地域で活躍する一人ひとりの“スター”である皆さんたちが、繋がり、学びあえる場を提供し続けたいと思います。

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